35歳になり、人事部の主任となった俺は、急にセックスの相手に不自由をしなくなった。相手は主に20代の女子派遣社員だ。彼女らは、正社員に登用してもらいたくて、ウズウズしている。口利きをちょっとチラつかせてやるだけで、簡単に股を開いてくれるのだ。
この前セックスをした女に、平沼都子というのが居た。25歳。有名な女子大に在籍していたものの、就職活動に失敗し、卒業後に派遣社員となっている。
三流大学出身の俺よりも惨めな人生を歩むことになってしまったのだから、まったく社会というのは残酷なものだ。
学歴のせいか、平沼都子はプライドの高い女だった。派遣社員として差別されることが我慢ならないらしく、態度の端々にそれが表れている。本人は隠しているつもりかもしれないが、周りからすればバレバレだ。
美人の部類に入るのに、目付きがちょっときついのは、性格が顔に出ているからなんじゃないだろうか、と俺は思う。
まあ、確かに、彼女は仕事ができる。正社員の事務員が持っていないような資格も持っている。パソコンでのデータ処理は、もしかしたら事務員の中じゃ一番かもしれない。それなのに、待遇はどの正社員よりも悪いのだから、不満に思うのも無理はないだろう。
平沼都子は、かなり気が強く、たびたび正社員と険悪な雰囲気になることがあった。上から目線の正社員に彼女が反発した結果なのだが、勝敗は見えていた。最後には、派遣社員である平沼都子が引かざるを得ない。悔しさを隠しきれない表情で頭を下げる彼女の姿は、とても印象的だった。平沼都子の鬱憤はかなり大きなものだったろう。
そんな彼女に対して、正社員登用をチラかせると、驚くほど簡単に釣り上げることができた。食事に誘ったら二つ返事で付いてきたのだ。股を開くつもり覚悟もあるのは、会話からなんとなく察することができた。
となれば遠慮は必要なかった。俺はさっそく平沼都子をラブホテルに連れ込んだ。
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