男は、小夜子の尻に叩き付けるような勢いで、自らの腰を前後させていた。当然、ペニスの出し入れも激しくなる。
さらに男はピストン運動を続けながら、小夜子の尻を平手打ちしていた。さして強い力が込められているわけではないが、何度も叩かれているうちに尻が熱を持つようになってきた。
もちろん、尻を叩かれるのは苦痛だったが、膣肉を掻き乱される快感に比べれば、些細なことでしかなかった。官能に昂ぶっている気持ちを醒めさせる効果は全くなく、逆に、優しく扱われるよりはいくらか心が楽になった。
もし、レイプ魔が小夜子を気遣い、緩やかな腰の動きしかしなかったら、むしろ感じにくかったかもしれない。不倫をしているかのような気分になり、ひどく困惑してしまったことだろう。
乱暴に扱われることで、小夜子は自らの反応すらも男のせいにすることができた。早々に抵抗を諦めてしまったのは、強姦魔が恐かったからであり、決してセックスを期待したわけではない。犯されているだけで、自分から身体を許しているわけではない。そう断言できる状況でなければ、小夜子の心中は快感どころではなかっただろう。
小夜子は、男を恨んでさえいればよかった。膣内に夫以外のペニスを迎え入れてしまったのはむろん男が悪い。そして、それだけじゃなく、自分が官能を得てしまうのも、男が悪い。無理やりに感じさせられているだけなのだから。快感に戸惑い、ショックを受け、自分を責めることはあっても、結局のところ小夜子の思考はそこに行き着く。
だからこそ官能の深みに嵌り込んでしまうのだが、小夜子は気付かない。ただ翻弄され、心の中で男を責めながら、愛液を溢れさせる。
男が腰の動きを速めると、小夜子の快楽も膨れ上がっていった。
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