レイプ魔の指がクリトリスから離れると、小夜子は安堵すると共に、どこか物足りなさを感じてしまった。生まれて初めての快感を与えられ、それがどこまで高まっていくのか、心の奥底で期待していたのだ。
それを自覚して小夜子は愕然となった。
これでは、以前に読んだことのある官能小説のようではないか。犯されて感じているヒロインに対して、こんなことはありえない、と笑っていたが、まさか自分が同じことになるとは思ってもみなかった。
男は、小夜子の太ももを撫でさすり始めた。
敏感になっている小夜子の身体は、太ももを触られるだけでもぞくぞくとしたものを感じたが、さすがにクリトリスほどの快感には程遠い。
もどかしく思った小夜子は無意識のうちに腰を揺らした。
自分のしていることに気付くと慌てて動きを止めるが、太ももを撫でられ続けていると、また腰を動かしてしまいそうになった。意識していないと、とても止められそうにない。意識していたとしても、どこまで止められるものか、全く分からない。
そうこうしているうちに、男の指がクリトリスに触れた。
「あぁっ」
クリトリスを刺激された途端に小夜子は甲高い声を上げた。いきなり与えられた快感のせいで、こらえようと思う間もなく口が動いたのだった。
数十秒間ほど放置されていたクリトリスは、ほんの軽い接触のみで、強烈な快楽を呼び起こした。待ち侘びていた刺激にクリトリスがじんわりと淫熱を孕む。
しかし、クリトリスをひと撫でした男の指は、またそこから移動して、太ももを這い回った。
小夜子は戸惑うばかりだった。完全に翻弄されてしまっている。
愛液を垂れ流している膣穴がひくひくと収縮した。
思う存分にクリトリスを擦り上げて欲しい。その欲求は高まるばかりだ。
それというのも男の指に与えられる快感のせいだった。
我慢できずに声を出してしまうほどの快感なんて、今までただの一度も味わったことがなかった。絶頂したことはもちろん何度もあるが、声を抑えようとしても抑えきれなかったという経験はない。
「は、あぁ」
再びクリトリスを刺激されると、小夜子は為す術もなく喘いだ。いやらしく尻を左右に振りさえした。
クリトリスと太ももを往復する男の指に翻弄され、クリトリスへのわずかな刺激のために淫らな人妻へと成り下がった。
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