尻の穴を広げられ、腸内を観察されている間、小夜子は大人しく四つん這いの姿勢を保っていた。
犯人を恐れているためではなく、排泄器官を剥き出しにされたショックのために固まっていたのだった。
しかし、男の指が窄まりを貫くと、全身を硬直してばかりもいられなかった。直腸に走った痛みに小夜子は背中を仰け反らせた。
大柄な男とはいえ、指の太さなど知れたものでしかなかったが、ほぐしても濡らしてもいない尻穴にいきなり突っ込まれては、平気ではいられない。
小夜子は後ろを振り返ったが、男に「前を向いてろ!」と怒鳴り付けられて、やむなく視線を戻した。
床を見つめながら小夜子は涙を流した。
腸内の痛みも辛かったが、尻穴に指を突っ込まれている屈辱も半端なものではなかった。自分が家畜にされてしまったかのような気分だった。
男は指をゆっくりと引き抜き始めた。
腸粘膜を掻き出されるかのような感触に、小夜子は、最後に排便をしたのは何時だったかを考えた。
今日はまだしていなかった。そのことに思い至り、わずかに安堵する。たとえ卑劣なレイプ魔であろうとも、排泄物の残滓を見られたくはない。
とはいえ、腸内が綺麗な状態であるとは限らないかもしれない。指が完全に抜き出されるのを感じた小夜子は、男の指に汚れが付いていないか気になった。
指を抜いてから男はしばらく小夜子に触れてこなかった。
男が何をしているのかは、前を向いたまま俯いている小夜子には分からなかった。
やがて、膣口に男の指が触れた。
「ひっ……」
小夜子は声を上げた。
膣口にあてがわれている指は、さっきまで肛門に埋没していた指ではないのか。その可能性が脳内をかすめ、小夜子は顔を青くした。
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