これまで私は何回かだけ官能小説を読んだことがあるが、あまり好みに合わず、嵌ることはなかった。けれど、精液の苦みに女性が顔をしかめたシーンはなぜだか印象に残っていた。そして、実際にどんなものなのか試しに飲んでみたい、と思っていた。
それが今 叶ったわけだ。
精液に濡れたペニスを舐めていれば、当然ながら私の舌に精液が乗ることになる。
生まれて初めてのその味に、しかし私は大して感激しなかった。そもそもほとんど味が分からなかったのだ。量が少なすぎるのかもしれない。
ペニスからは強い性臭がしているのだけれど、考えてみればこれが精液の臭いとも限らない。恥垢とかの臭いかもしれないし。
三笠くんはお風呂でちゃんと洗っているようで、見た感じでは恥垢が溜まってはいないみたいだけれど。
私の舌は、裏筋を這い上がっていき、亀頭に達した。
まだ女を知らず鍛えられていないであろう亀頭粘膜を私は舐め回した。
「あ、先生……」
舐めるだけでもやはり刺激が強すぎるようで、三笠くんは辛そうな顔をした。見ようによっては快感に浸っていると言えなくもないが、まあたぶんそんなことはないだろう。
三笠くんは、上半身を仰け反り気味にして、手を後ろに着いた。足は伸ばしたまま、下半身を無防備に晒している。
その様子からして、辛いけれど私を制止するほどではない、という感じだろうか。
彼が止めないのをいいことに、私は亀頭を口の中に含んだ。
陰茎を握った時は、こんなにも太いものなのかと少しだけ驚いたが、咥えてみるとそう太くないように思えてくるから不思議だ。
実際、口内で舌を使う余裕は充分にあった。
ペニスの先端を咥えたまま舌を動かしてみる。
「うっ」
頭上で三笠くんが呻いた。
なんとなく、痛みで呻いたわけではないことが分かった。気持ち良いのだろう。そういう感覚が伝わってきた。
舌でなら亀頭粘膜に触れても大丈夫らしい。
彼の感覚をある程度 掴めるようになったのは、三笠くんのペニスと私の口が一体になっているおかげだろう。以心伝心。
ひょっとしたらただの思い込みかもしれないが。
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