初めて嗅ぐ臭いに頭がくらくらした。
嫌な感じはしなかった。これが精液の臭いなんだという感慨があるだけだった。
臭い自体に官能的ないやらしさがあるわけではないけれど、精液が発している臭いなのだと思うだけで、なんだかとても淫らな匂いのように思えてきた。
剥き出しになったペニスに私はそっと触れた。
ペニスは精液でぬるぬるになっていた。
射精を終えたせいか、勃起していた時の猛々しさが嘘のように縮こまっている。
亀頭は皮に包まれていた。勃起状態なら剥けるのか、勃起しても剥けないのか、分からない。小さくなったペニスを見ても判断できなかった。
私はペニスを握った。
萎えた陰茎は、5本の指に隠れてしまうほど小さかった。私の親指よりも少し大きいくらいだろうか。
ぬめっていて、柔らかくて、触り心地が良かった。いつまで触っていても飽きそうにない。
「先生……」
三笠くんは、わずかに上擦った声を上げた。
そういえば、と私は思った。射精した直後は陰茎が敏感になるって話を聞いたことがある。
「痛いかしら?」
私が聞くと、三笠くんは無言で首を振った。
「そう、痛くないのね。じゃあ、もう少しこうして触っていてもいい?」
頷く。
どうやら痛くはないらしかった。もしかしたら我慢しているのかもしれないけれど。だとしても、今は彼の好意に甘えよう。そう思った。まだまだ触っていたかった。
「ありがとう。じっとしていてね」
私は、陰茎を握ったまま、指を開いたり閉じたりしたり、あるいは指を滑らせたりして、その感触を心行くまで堪能した。
精液の臭いが漂う中で、5分くらいはそうしていたと思う。
小さくなっていたペニスは次第に膨れ上がっていき、ブリーフを突き上げていた時のように硬度を増した。
今や私の掌には収まりきらず、握っていても陰茎の半分を包むことしかできなくなっていた。
勃起しても亀頭はまだ大部分が皮で隠れていたが、軽く剥いてみたら、あっさりと瑞々しい粘膜が露出した。
剥き出しになった亀頭に指で触れると、三笠くんは若干ながら腰を引いた。
私はそれ以上 亀頭には触れないようにして、陰茎を握り直した。
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