教授の指が膣口に触れた時、あたしは、自分が愛液を溢れさせていることにようやく気が付いた。
粘液に濡れた指が、小陰唇を滑る。あたしの愛液によって教授の指がぬるぬるになっているのは明らかだった。
教授は、愛液をまぶすように膣口周辺に指を這わせていった。あたしが感じた証拠である愛液を、本当に愛おしいと思っているような、そんな手付き。
もしかしたら、とあたしは思った。教授があたしに皮肉を言わなくなった理由。そこに思い至ったのだった。
恋人に抱かれていた時のことを思い出して官能を高めているあたしの心情を予想し、それに水を差すことのないよう、教授はあえて黙っているのだ。
確かに、熱い息を漏らしたことや、愛液を溢れされていることを、皮肉混じりに指摘されたら、あたしの気分はたちまち醒めてしまって、快感どころではなくなるだろう。
あたしを官能の渦に溺れさせたいと教授が思っているのなら、何も口にしないのは正しい方策に違いない。
つまり、すべては遠藤教授の掌の上ということか。あたしは優秀な医者だけれど、女としての経験は知れているので、こうして身体を差し出したら最後、百戦錬磨の遠藤教授にはいいように踊らされるしかないわけだ。
「はぁ、あ」
理解したところでどうなるものでもなく、あたしは喘ぎを漏らし、更なる愛液を溢れさせた。
教授の人差し指を膣内に入れられても、たっぷりと濡れたそこは、苦もなく受け入れてしまった。
すかさず始まるピストン運動。最初は遅い。でも少しずつ速くなってくる。
あたしはたまらず四つん這いの姿勢を崩し、上半身を床に突っ伏した。膝はまだ立てたままなので、伏せた状態でお尻だけを高く突き出すような恥ずかしい格好になった。
勝手に動いたことで遠藤教授に何か言われるかと一瞬だけ思ったが、おそらく大丈夫だろう、とあたしはすぐに思い直した。実際、何も文句を言われなかった。ここまできてあたしの気持ちを萎えさせるようなことを教授が言うはずはない。
あたしを絶頂させることによって優越感を得たいのだろう、教授は。
前の恋人にもそういうところがあるのではないかと薄々思っていたけれど、教授の態度を見て確信した。男は女をイかせることに満足感を覚える。そういう生き物なのだ。単細胞。
もっとも……。そこまで見透かしていながら、相手の思い通りに絶頂させられようとしているあたしも、大概 単純なのかもしれない。
膣粘膜を掻き回されながら、再びクリトリスに触れられては、もはや抗いようがなかった。
指は、いつの間にか人差し指と中指の2本になっていて、激しい出し入れを繰り返していた。愛液が掻き乱され、淫らな水音を立てている。
クリトリスには、教授のもう片方の手によって、小刻みな振動が加えられた。
「あ、ああっ、はあぅっ」
膣とクリトリスの同時責めに、あたしはあっさりと絶頂に達した。
全身を震えさせながら、股間から潮を吹き、遠藤教授の腕を濡らした。あたしの潮吹きは長い。何度も官能の蜜を飛ばす。
あたしはそのたびに絶頂快楽を味わった。
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